腕時計なし派の私が、シチズン アテッサ UNITE with BLUE を「家宝」として購入した理由【詳細レビュー】

「スマホがあるんだから、わざわざ腕時計なんて着ける必要なくない?」
私は長い間、腕時計をしない主義でした。
理由は単純で、「時間に縛られたくない」という思いがあったからです。もちろん仕事では時間を守りますし、約束も守ります。しかし、常に腕に時計を巻き、何度も時間を確認する生活には、どこか窮屈さを感じていたのです。スマートフォンがあれば時間は確認できるため、わざわざ腕時計を身につける必要性も感じていませんでした。
そんな「腕時計なし派」だった私が、48歳を迎えた人生の節目に、30万円を超えるシチズン アテッサの数量限定モデル「UNITE with BLUE(CC4075-50L)」を我が家の「家宝」として迎えることになります。
決して勢いや衝動買いではありません。何度も悩み、葛藤し、そして最後は妻の深い一言に背中を押されて決断した、私にとって特別な買い物でした。
この記事では、時間に縛られたくなかった私が、なぜこの時計に魂を揺さぶられたのか。その理由と、実際に手にして分かった圧倒的な美しさ、そして48歳だからこそ直面したリアルな結末まで、大切な物語と共に詳細にレビューします。
第1章:腕時計をしない主義だった私が時計を身につけるようになるまで
私の考え方が少し変わったのは、子供が生まれてからでした。
幼稚園の送り迎えが始まり、限られた時間の中で仕事をこなさなければならなくなったのです。
私はアクアリウムの仕事をしています。お客様の宅を回り、水槽のメンテナンスを行うのが私の日常です。「送りの時間までに何件回れるか」「迎えの時間に間に合うか」――毎日が時間との戦いになりました。
友人一同から贈られた、金額では測れないG-SHOCK
そこで思い出したのが、若い頃に友人たちからプレゼントしてもらったG-SHOCKでした。
22歳の時、オーストラリアへワーキングホリデーに行くことになった私に、友人一同が贈ってくれた大切な時計です。帰国後は腕時計をすることもなくなり、長い間しまったままでしたが、金額では測れない価値があったからこそ、捨てることなど到底できませんでした。

私は久しぶりにそのG-SHOCKを引っ張り出し、電池交換をして仕事で使うようになりました。
母から譲り受けたオメガのデビル

その後、母からオメガの「デビル(De Ville)」を譲り受ける機会がありました。
派手な時計ではなく、むしろレディースモデルらしい細身でシンプルなデザインでしたが、私はその控えめな雰囲気が好きでした。普段使いというよりは、スーツを着る時や冠婚葬祭の場で身につけることが多かったです。
また、このデビルにはゴールドが使われていたため、上品な高級感があり、この頃から「資産価値」というものも少し意識するようになりました。
それでも、時計はあくまで「道具」だった
とはいえ、この頃の私はまだ時計好きではありませんでした。ロレックスが欲しいわけでも、高級時計を集めたいわけでもない。私にとって時計は、あくまで「道具」でした。その考え方は変わっていなかったのです。
しかし今振り返ると、G-SHOCKとの再会も、オメガのデビルとの出会いも、その後に訪れる「運命の一本」へと続く道だったのかもしれないと強く感じています。
この時の私はまだ知りませんでした。後に、自分の人生の節目を象徴する一本の時計を手にすることになるということを――。
第2章:時計を見る目が変わった理由
オメガのデビルを譲り受けた頃の私は、まだ腕時計そのものに強い興味を持っていたわけではありませんでした。
もちろん、その時計に価値があることは分かっていましたし、世界的に有名なブランドであることも理解していました。しかし当時の私にとって時計は、あくまで「時間を確認するための道具」だったのです。好きか嫌いかで言えば嫌いではないけれど、時計雑誌を読むわけでもなく、新作情報を追いかけることもありません。高級時計を集めたいという気持ちも皆無でした。
そんな私の意識が少しずつ変わり始めたのは、時計そのものがきっかけではありませんでした。「投資」だったのです。
1. ゴールド(金)の学びと、オメガのデビルを結んだ「一つの疑問」
当時、私は株式投資や仮想通貨について学んでいました。世の中にはさまざまな資産があり、時代や経済状況によってその価値が大きく変化することを勉強していた時期だったのです。
その頃、特に注目されていたものの一つが「ゴールド(金)」でした。世界情勢やインフレなどによって価格が上昇を続けており、ニュースでも頻繁に目にしていました。
そんな中で、ふと頭に浮かんだのが、母から譲り受けたオメガのデビルでした。 「あの時計には、ゴールドが使われていたな……」
レディースモデルらしい細身のデザインで、存在感を強く主張するタイプではありませんが、よく見ると確かに金が使われている。その事実に改めて意識が向いたとき、私の中に一つの疑問が生まれました。
「この時計には、実際どれくらいのゴールドが含まれているのだろう?」
それまでは「時計は時計」でしかありませんでしたが、投資という視点を持ったことで見え方が変わりました。「ゴールドが価格上昇を続けているなら、それを含む製品の価値はどうなるのだろう?」と、純粋な知的好奇心から、時計の価値の構造に興味を持ち始めたのです。

2. 「道具」から「一生モノの資産」へ
調べていくうちに、時計には単なる実用品とは異なる、奥深い世界が存在することを知りました。そこでは時間を知る役割だけでなく、ブランドの歴史、製造技術、希少性、素材、そして市場評価など、さまざまな要素が価値を形成していました。
特に驚いたのは、一部の高級時計が「資産」として扱われている現実でした。ロレックスやオメガが高額なのは単に高級品だからではなく、多くの人がその価値を認め、市場が形成され、長い年月をかけて評価が積み上がった結果なのだと合点がいきました。
私は少しずつ、時計という世界の奥深さに興味を持つようになっていきました。
とはいえ、その時点で高価な海外ブランドを購入したいとは全く思っていません。価格的に簡単に手が出せるものではないし、自分の生活スタイルを考えても現実的ではなかったからです。
それでも心のどこかに、「何十年も使い続けられるもの」「大切に受け継いでいけるもの」「流行に左右されず、長い時間をともに歩めるもの」といった、「一生モノ」と呼ばれる存在への興味が、知らないうちに芽生え始めていました。

3. 精密機械なら、むしろ「日本製」がすごいんじゃないか?
時計について調べる時間が増えるにつれ、私の頭の中にもう一つの考えが浮かび上がりました。それは「技術力」についてです。
私は時計の専門家ではありません。しかし日本は昔から、自動車、カメラ、電子機器など、精密機械の分野で世界的な評価を受け、高い信頼を獲得してきました。
そう考えた時、ふと疑問が浮かんだのです。 「精密機械なら、むしろ日本製の方がすごいんじゃないか?」
もちろん海外ブランドには長い歴史とブランド力があります。その価値を否定するつもりは全くありません。しかし、「純粋な技術」という観点で考えた時、日本のメーカーにも目を向けるべきではないかと思ったのです。
ここで私の興味は、少しずつ国内ブランドへと向かい始めました。
- セイコー(SEIKO)
- シチズン(CITIZEN)
世界に誇る日本の時計メーカーたち。それまで名前を知っている程度だったブランドを改めて調べていくと、そこには海外ブランドとはまた違った、深い魅力がありました。
派手なステータス性を前面に出すのではなく、技術力や実用性、そして品質へのこだわりを静かに積み重ねていく姿勢。その職人気質な考え方に、私は自然と惹かれていったのです。
振り返ってみれば、すべての始まりは一本のオメガでした。ゴールドが使われているという、たったそれだけの小さな気づきが「資産価値」という視点を生み、時計への興味を広げ、やがて国内ブランドへと向かわせていきました。
まだこの時点では、どの時計を買うかなど具体的には考えていません。
ただ、確かなことが一つだけありました。私はもう、時計を単なる「時間を確認する道具」としては見なくなっていたのです。
第3章:B’z『Into The Blue』とアクアリウムの運命。シチズン「UNITE with BLUE」との出会い
時計への意識が「道具」から「資産」へと変わり、日本製の技術力に目を向け始めた私に、ある日、衝撃的な映像が飛び込んできました。
それが、シチズンのブランド横断企画「UNITE with BLUE」のコマーシャルでした。
1. B’zファンを直撃した楽曲タイアップ
私は長年のB’zファンです。その映像から流れてきたのは、最新アルバムに収録されている『Into The Blue』という楽曲でした。

:B’zの楽曲『Into The Blue』が流れるCMに、一瞬で心を奪われた
タイトル通りの「青」をテーマにした力強いサウンド。そして映像の中に広がる、見たこともないような深い海の青。
「UNITE with BLUE……世界をつなぐ青か」
そのネーミングと楽曲が見事にリンクし、私は画面に釘付けになりました。しかし、私がここまで心を揺さぶられた理由は、単なるファン心理だけではありませんでした。
2. アクアリウム職人が共鳴した「構造色」の輝き
私は職業柄、毎日「水」と「光」に向き合っています。 アクアリウムの世界では、水槽の中にいかに美しい自然の光景を再現するかが問われます。そこで重要になるのが、光の反射や屈折が生み出す色彩です。
シチズンがこの時計で挑戦していたのは、富士フイルム株式会社の「構造色インク」を文字板に採用することでした。
シチズン公式サイト「UNITE with BLUE」特設ページ ※「シチズンが挑んだ『青』の物語はこちら」
構造色とは、色素による色ではなく、物体の微細な構造が光を反射することで見える色のことです。モルフォ蝶の羽や、真珠の輝きと同じ原理です。
「顔料では決して出せない、光そのものの色……。これを腕時計の文字板でやるのか」
海を愛し、水槽の中に自然の美しさを追求してきた私にとって、この「青」は単なるデザインではありませんでした。それは、私が仕事で追い求めてきた「光の芸術」そのものだったのです。
3. 5つのモデル、そして「CC4075-50L」への絞り込み
「UNITE with BLUE」には、アテッサ、プロマスター、エクシードなど、5つの異なるモデルがラインナップされていました。私はそれぞれのスペックやデザインを、穴が開くほど調べ尽くしました。

それぞれに魅力がある5つのモデル。ここから私の「一本」を探す日々が始まった。
- 冒険心をくすぐるプロマスター
- 洗練された上品さのエクシード
- そして、圧倒的な存在感を放つアテッサ
その中でも、私が唯一無二の魅力を感じたのが、アテッサの最高峰モデル「CC4075-50L」でした。
サファイアベゼルに散りばめられた青の階調、デュラテクトDLCの艶やかな黒いボディ。それが構造色の文字板を挟み込むことで、まるで「夜の深海」のような神秘的な美しさを放っていました。
「これだ。この時計こそが、私の人生の節目にふさわしい」
しかし、ここで大きな壁が立ちはだかります。その価格、33万円(税込)。
「腕時計なし派」だった男が、いきなり手にするにはあまりにも大きな金額でした。ここから、私の長く、そして苦しい葛藤が始まります。
第4章:指をくわえて眺めていた私を動かした、妻の「是非」の一言
ユナイトウィズブルーに心を奪われてからも、私は長い間、その時計をただ眺め続けていた。
動画を見る。写真を見る。レビュー記事を読む。そしてまた動画を見る。 見るたびに「やっぱりいいなぁ……」と思う。
しかし、その感情の先へ進むことはなかった。理由は単純だった。価格である。
最上位のアテッサGPS衛星電波モデル(CC4075-50L)は約30万円。時計として考えれば決して安い金額ではない。むしろ私にとっては大きな買い物だった。
しかも私は腕時計を持っていないわけではない。友人一同から贈られたG-SHOCKがある。母から譲り受けたオメガのデビルもある。時間を確認するための道具として考えるなら十分すぎるほどだった。だから何度も自分に言い聞かせた。
「今ある時計で困っていないし、30万円あれば他にも使い道がある。これは贅沢なんじゃないか」
家族を持つ40代、50代の男性なら分かっていただけると思う。お金を使う時、真っ先に考えるのは自分のことではない。子どものこと、家族のこと、生活のこと、将来のこと。気が付けば、自分の欲しいものはいつも後回しになる。いや、後回しというより、最初から候補にすら入れないのが当たり前になっていく。私自身もそうだった。自分のためだけに30万円を使う。その発想そのものに、どこか罪悪感があったのだ。
だから私は購入を検討していたわけでも、迷っていたわけでもない。本当にただ眺めていただけだった。ショーウインドウの向こうにある憧れを見るように、自分とは縁のない世界のものとして見ていた。
1. 予想もしなかった妻の言葉「是非買って」
しかし、諦めたつもりでも本当に心を動かされたものは消えない。見ないようにしても気になる。私の中には、ユナイトウィズブルーへの想いが静かに残り続けていた。
だからある時、その気持ちを妻に話した。 「こんな時計があってさ、すごくいいんだよね。でも高いし、別に今の時計で困ってるわけじゃないし……」
おそらく私は、「確かにいいね」「まあ高いもんね」といった、現実的な共感や返答を想像していたのだと思う。ところが妻の言葉は、私の予想とは全く違った。
「是非買って」
だった。 「買えばいいじゃん」でも、「好きなら買ったら?」でもない。「是非買って」だった。
私はその言葉に驚いた。なぜなら、その言葉には不思議な力があったからだ。許可でも同意でもない、もっと深いもの。まるで「あなたなら持つ価値がある」そう言われたような感覚だった。
人は時として、自分自身よりも他人の方が自分の価値を信じていることがある。私は長い間、30万円は高い、自分には贅沢だと自分に制限をかけていた。しかし本当は違ったのかもしれない。必要か不要かではなく、「自分にそれを持つ価値があると思えていなかった」のである。
だから妻の「是非買って」という一言は、私自身を肯定する言葉として深く響いた。
2. 「浪費」ではなく「自分自身への投資」という信念
その日から私は、自分の中にある考え方を少しずつ整理し始めた。なぜ欲しいと思いながら手を伸ばせないのか。考え続けた結果、一つの答えに辿り着いた。それは信念の問題だった。
私は自分を納得させるための言葉を必要としていた。だから私は、自分自身にこう語りかけた。
- 「私にはその時計を身につけるだけの価値がある」 これまで積み上げてきた仕事、経験、努力、家族を支え続けてきた時間。それらを考えた時、自分には何も価値がないと言う方がおかしい。自分にはその時計を身につける資格があると認めることにした。
- 「これは浪費ではなく、自分自身に対する投資である」 株や仮想通貨を学んできた私は、投資とは未来の価値に対して資源を投入することだと知っている。毎日身につけるもの、見るたびに気分が上がるもの、自分の意識を引き上げてくれるものは、単なる消費ではない。自分の人生そのものに作用する存在になるはずだ。
- 「これは私の人生におけるステップアップの証であり、記念碑である」 若い頃には買えなかった、いや、買おうとすら思わなかった。しかし人生経験を積み重ね、仕事を続け、家族を築いてきた今の自分がいる。その歩みを形として残すものがあってもいいのではないか。
そう思えるようになった。すると不思議なことに、それまで巨大な壁に見えていた30万円が、人生の次のステージへ進むための門に姿を変え始めた。
3. 最後の一押しは、現実的な合理性
そして最後に背中を押したのが、極めて現実的な要素だった。「楽天市場の楽天マラソン」である。
高額商品だからこそポイント還元も大きい。投資を学んできた身としては、その実利的なメリットは無視できなかった。感情だけでなく、合理性も存在していた。
欲しい。価値も理解している。自分自身も納得した。さらに現実的なメリットもある。すべての条件が揃った。
何度も見ては閉じてきた商品ページ。しかしこの日は違った。画面の向こうにあるのは単なる腕時計ではなく、これまでの自分、そしてこれからの自分をつなぐ象徴だった。
指をくわえて眺めていた日々を越えた先で、私は静かに決断し、購入ボタンを押した。あの瞬間に買ったのは時計だけではない。「自分には価値があると認める勇気」だったのである。
第5章:開封、感動、そして老眼という現実
注文ボタンを押してから、商品が自宅に届くまでの時間は、どこか不思議な高揚感に包まれていました。
決して勢いで買ったわけではありません。何度も調べ、悩み、「本当に自分に必要なのか」と自問自答を繰り返して出した結論でした。だからこそ、配送された箱を目の前にしたときのワクワク感は格別でした。
子ども時代、誕生日のプレゼントを開ける瞬間のようなあの感覚。大人になってから、これほど胸を躍らせながら段ボールを開けた記憶は、ほかに思い当たりません。
机の上に箱を置き、ゆっくりと手を伸ばす。心なしか呼吸まで慎重になっていました。
白いスリーブを外すと、ついに現れました。世界限定2,400本。シチズン アテッサ「UNITE with BLUE(CC4075-50L)」。
何度も写真や動画で見たはずの時計が、今、私の目の前にあります。静かに保護ケースを開けたその瞬間、私は思わず息をのみました。
「うわ……」
それ以外の言葉が、どうしても出てきませんでした。

ついに目の前に現れた、世界限定2,400本のアテッサ。
1. 軽いのに圧倒的な品格。チタニウムの質感
まず肌で感じたのは、えも言われぬ重厚感でした。
このアテッサには、シチズン独自の「スーパーチタニウム」が採用されています。そのため、実際に持ってみると驚くほど軽いです。ステンレス製の高級時計のようなズシリとした重さはありません。
しかし不思議なことに、軽いからといって安っぽさは微塵も感じられないのです。むしろ逆でした。
手にした瞬間に伝わってくる確かな質感、ケースの精密な仕上げ、ブレスレットの細やかな作り込み、そして文字板の圧倒的な存在感。それらすべてが合わさって、「これは特別な時計だ」と無言で語りかけてくるようでした。
ギラギラとした嫌味な派手さではなく、大人の静かな自信を体現したような、確かな品格がそこにはありました。
2. 写真や動画では絶対に伝わらない、構造色文字板の「生きた青」
そして私の視線は、今回のユナイトウィズブルー最大の特徴である「構造色文字板」へと吸い寄せられていきました。
正直に申し上げます。実物の美しさは、写真や動画では10分の1も伝わりません。 実際に自分の手で持ち、光に当ててみて初めて本当の美しさが分かります。
:光の当たり方で万華鏡のように表情を変える構造色文字板。
部屋の照明の下で眺めると、吸い込まれそうな深い深海の青。 少し傾けて角度を変えると、妖艶な紫色がふわっと顔を出します。 さらに太陽の光に当ててみると、今度はエメラルドグリーンのような鮮やかな輝きへと変化していくのです。
同じ文字盤なのに、光の入り方ひとつで全く別の表情を見せる。それはまるで、意思を持った生き物のようでした。
毎日「水」と向き合うアクアリウムの仕事をしている私にとって、この青はまさに、太陽の光を受けて刻一刻と表情を変える「本物の海の水面」そのものでした。ただ青く塗られた文字盤ではなく、水の息遣いそのものが時計の中に閉じ込められている――そんな感動を覚えました。
文字盤のリアルな輝きや、実際の開封時の空気感については、私のYouTubeチャンネルでも詳しく紹介していますので、ぜひ映像でその美しさを体感してみてください。
腕に装着し、鏡に映った自分の姿を見たときは、思わずニヤけてしまいました。「あぁ、本当に格好いい。買ってよかった」と、心の底から満たされる瞬間でした。
ところが――。 ここで私は、購入前には想像もしなかった「切なくもユーモラスな現実」に直面することになります。
3. 48歳、最高峰の機能美を前に立ちはだかった「老眼」
アテッサの最高峰GPS衛星電波モデルは、とにかくメカニカルで情報量が多いのが魅力です。都市表示、サブダイヤル、各種インジケーターなど、男心をくすぐる先進技術が文字盤の中にぎっしりと凝縮されています。
しかし、その緻密な表示をじっくり見ようとした瞬間、私の目がフリーズしました。
老眼です(笑)。
遠くの景色はよく見えます。時計全体の美しさもバッチリ分かります。ですが、文字盤の細かな数字や目盛りを読もうとすると、ピントが合いません。
腕を少し遠くへ伸ばすと見える。近づけるとぼやける。20代の頃なら何の苦もなく見えていたはずのディテールが、48歳の現実の前に、絶妙な距離感を求めてくるのです。
「あれ? ここなんて書いてあるんだ?」と、一人で腕を伸ばしたり縮めたりしている姿は、なんとも切ないものがありました。
視認性の良さだけで言えば、第3章で同時に検討していた、すっきりとして上品な「エクシード」という選択肢もあったのかもしれません。しかし、今振り返っても、私は選び直したいとは全く思いません。
老眼で細かい文字が見えづらくても、私が惚れたのはこのアテッサの情報量であり、機能美であり、この構造色のブルーだからです。スペックや理屈を超えて「好き」が勝った買い物だからこそ、後悔などあるはずがありません。腕を見るたびに、今でも新鮮な喜びが込み上げてきます。
「最高にお気に入りの時計を買ったら、自分の老眼に気づかされた」というのも、なんだか自分らしくて面白いではないか、とすら思っています。
4. お気に入りの姿のまま、愛機を愉しむための秘密兵器
とはいえ、「これだけ気に入った時計だからこそ、細部までしっかり見たい」と思うのが親心です。そこで今の私が重宝しているのが、最近使い始めた「スティックタイト」という便利アイテムです。

これは普通の老眼鏡とは違い、自分が普段使っているお気に入りのサングラスやメガネの内側に、透明な小さなレンズをピタッと貼り付けるだけで、その部分だけを老眼対応にできるという優れものです。
私は仕事柄、お気に入りのサングラスをかける機会が多いのですが、年齢とともに時計の文字盤やスマホの画面が見えづらくなってきたのが悩みでした。しかし、このスティックタイトのおかげで、お気に入りのデザインを一切損なうことなく、アテッサの細かなサブダイヤルまで鮮明に愉しむことができるようになりました。
高級時計を手にしたことで、それを楽しむための大人の工夫(老眼対策)を学ぶ年齢になったのだな、としみじみ感じています。
この「スティックタイト」は、私と同じような悩みを持つ40代・50代の男性に本当に心からおすすめしたいアイテムですので、次回の記事で徹底的にレビューしたいと思います。「お気に入りのサングラスをそのまま使いたい」「時計やスマホの文字をもっとクリアに見たい」という方は、ぜひ次回の更新も楽しみにしていてください。
第6章:この時計は、私にとっての家宝
アテッサ ユナイトウィズブルーを購入してからしばらく経ちました。
時計というものは、買った直後が一番気持ちが盛り上がって、そのうちに見慣れて日常に溶け込んでいくものだと思っていました。しかし、この時計は少し違いました。
毎日見ても、まったく飽きないのです。 むしろ、腕を見るたびに確かな高級感を感じます。深みのあるブルーは本当に美しく、光の当たり方によってさまざまな表情を見せてくれます。晴れた日の自然光、室内の照明、夕方の柔らかな光。同じ時計なのに、そのたびに違った魅力を新鮮に感じています。
そして何より、この時計には大人の品があります。派手ではないけれど、確かな存在感がある。若い頃の自分には似合わなかったかもしれませんが、今の年齢、今の自分だからこそしっくりくる。そんな一本だと感じています。
1. バーのマスターが気づいた、時計の「存在感」
実は先日、仕事帰りにいつものバーで飲んでいた時のことでした。カウンターの向こうから、マスターにふと声をかけられたのです。
「最近、何か買い物しましたか?」
なぜそんな質問をされたのか、最初は不思議に思いました。ですが、後から理由を聞いて深く納得することになります。どうやら、私が腕に着けていたアテッサが、自然とマスターの目に入っていたようなのです。
それだけ、この時計には人の目を引く「何か」があったのだと思います。私は嬉しくなり、正直に新しい時計を購入した話をしました。そこからは、自然と時計の話題で会話が弾みました。
ギラギラと派手な時計ではないのに、上品で落ち着いていて、それでいてしっかりと印象に残る。バーでのマスターとのやり取りを通じて、この時計が持つ本物の魅力を改めて教えてもらったような気がします。
2. 妻が一緒に喜んでくれたという、一番の嬉しさ
今回の購入を振り返って、心から良かったと感じることがもう一つあります。それは、妻が一緒に喜んでくれたことです。
30万円近い腕時計を購入する機会なんて、人生でそう何度もあることではありません。決して安い買い物ではなかったので、購入前は自分なりに真剣に考え、葛藤もしました。
それでも最終的には、「本当に欲しいなら買ったほうがいいよ」と私の背中を優しく押してくれた妻。そして、実際に自宅に時計が届いたとき、実物を見ながら自分のことのように一緒に喜んでくれたのです。その妻の姿が、私にとっては本当に嬉しかったです。
私は普段から、自分が価値を感じるもの(経験や学び、趣味への投資)にはお金を使うほうです。ただ、今回の時計はそれらとも少し違う、私の人生にとって特別な買い物になりました。真剣に悩み、本当に欲しいと思えるものを選び抜いたからこそ、今、腕を見るたびに「心から買って良かった」と深い満足感に包まれています。
3. 物語と共に、いつか子供たちへ受け継ぐ「家宝」
私は、この時計をいつか子供たちへ受け継げたらいいなと思っています。
もちろん、将来誰が時計に興味を持つかは分かりません。時計が大好きになる子もいれば、まったく興味を持たない子だっているでしょう。それでも構わないと思っています。大切なのは時計の値段そのものではなく、この一本に込められた「物語」だからです。
- 22歳の頃、オーストラリアへ旅立つ私に友人たちが贈ってくれたG-SHOCK。
- 母から譲り受け、ゴールドの資産価値に気づかせてくれたオメガのデビル。
- そして48歳、人生の節目に家族に背中を押されて手に入れた、アテッサ ユナイトウィズブルー。
時計と共に歩んできた私の人生の節目、家族との思い出、そして仕事に向き合ってきた日々。そうした目に見えない物語ごと、いつか次の世代へ受け継ぐことができたら、これほど嬉しいことはありません。
4. シチズンを選んだ誇り
最後にひとつ、私はロレックスやオメガといった海外ブランドではなく、日本の「シチズン」を選んで本当に良かったと思っています。
もちろん、海外の高級ブランドが持つ歴史や憧れも理解しています。しかし、今回の私には、このアテッサが一番しっくりときました。日本のメーカーが持つ圧倒的な技術力、真面目でものづくりに実直な姿勢、そして「世界をつなぐ青」というユナイトウィズブルーの美しい世界観。そのすべてに、職人である私自身の人生が深く共鳴できたからです。
今後、人生のどこかでこの時計より高価な時計を買うことがあるかもしれないし、ないかもしれません。それは分かりません。
しかし、一つだけ確かなことがあります。このアテッサ ユナイトウィズブルーは、私にとって一生、特別な時計であり続けるということです。
世界限定モデルだからでも、GPS衛星電波時計だからでもありません。人生のあるタイミングで運命的に出会い、悩み、決断し、大切な家族に背中を押されて手に入れた時計だからです。
だからこそ、この時計は私にとって、紛れもない「我が家の家宝」なのです。
あなたにとっての「一生モノの相棒(家宝)」も、ここから始まるかもしれません。写真や動画では伝えきれない、本物の「構造色の輝き」を、ぜひ一度チェックしてみてください。


